ぎゅっと抱きしめて~会議室から始まる恋~
 


時に私を心配し、時に求めてくれる大きな手。


私だけに見せてくれる、ちょっと意地悪な笑顔。


重なる唇からは、彼の熱が入り込む。



“好き"“愛してる"

そんな甘い台詞は言ってもらえないけど、

久遠さんは久遠さんなりに愛情表現しているのだと、やっと気づいた。



心のモヤは急速に晴れて、澄んだ青空が広がった。



そうだ、堂浦さんがやたらと心配して、しつこくメールを送ってきたんだ。



『変な方向に暴走しないでよ?』

そう書かれたメールを無視してしまったけど、後できちんと返信しよう。



『私は久遠さんに愛されています』と。




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