ぎゅっと抱きしめて~会議室から始まる恋~
美果子さんに裏切られて来日したばかりの頃、あることに困っていたそうだ。
それは“美果子"という名前に過剰反応してしまい、不愉快になること。
通りすがりの母親が、我が子を「ミカちゃん」と呼ぶ姿に舌打ちし、
ミチコ、ミヨコ、ミサコなど、似たような人物名がテレビに出てくるだけで、
思わず電源を切ってしまうこともあったのだとか。
「あの頃の俺は、今より随分ガキだった。
負の感情を上手くコントロールできず、自分でも困っていた」
久遠さんはそう言った。
どうしたら“ミカコ"という名を不快に思わずにいられるか……。
そう考えて久遠さんが取った行動は、愛玩動物に同じ名前をつけて可愛がること。
私なら絶対にしないその方法で、
久遠さんは見事に悩みを克服。
今では“ミカコ"と言えば、愛しいハムスターのミカコさんの姿を、真っ先に思い浮かべるようになったそうだ。