君から好きを引き出す方法


降りてその前に立つと、綺麗で大きいいそのマンションを入る前に見上げてしまった。




このマンションの5階かぁ・・・。


家賃高そう。


お金持ち?




とりあえず中に入ってオートロックの入り口で部屋番を押すとチャイムを鳴らした。




“・・・・はい・・”


「み・・美咲です」



躊躇いと少しの緊張。


名前を告げれば前のガラス扉が静かに開き、足早に中に入るとエレベーターに乗って5階に上がる。


長いような、短いような小さな箱での移動に緊張も高まって、自分では気がつかないうちに髪の毛の乱れを直してしまっていた。


ゆっくり扉が開き夕闇の風を受けるとその世界に足を踏み出し目的の部屋番号を探して歩く。


503号室、そう教わった部屋の前でスッとチャイムに手を伸ばすと、少し躊躇ってからそれを鳴らした。


ガチャリと鍵の解錠音、その後に扉がゆっくり開かれ視線が絡んでドキリとした。



「・・・・おう、わりぃな・・」


「いいよ・・・。それより熱は?」


「変わらん・・・・。正直、立ってるのやっと・・・・」


「あっ、ゴメン・・・・中入って寝て」




うっかりいつもペースで会話してしまった自分を反省する。



本当に辛いらしい玄がフラフラと奥へ歩きだすのについて部屋に上がり込む。


当然だけど煙草の匂いがする部屋に不思議とそこまで嫌悪の感情は抱かずに。


ああ、やっぱり。程度に奥に進んだ。


さぁ・・・初めての男の人の部屋って・・・。


勝手な予想でかなり散らかった部屋を想像して中に入れば、広い部屋はシンプルに統一されてて食器なんかも綺麗に洗われて片付けられている。


一つ散らかっていると言えばテーブルの上にある造花の山だった。


これは・・・仕事用かな?


作りかけのブーケに目がいって、思わず綺麗さに見とれてしまった。


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