君から好きを引き出す方法
ブーケに気を取られていると玄が近くのソファーに勢いよく座りこんで視線を戻す。
いつもと違って余裕がなく、髪の毛も寝起きのまま部屋着姿で辛そうに眉間にシワを寄せている。
「辛いならベッドで寝た方がいいよ」
「・・・ああ、でも悪いし・・・」
「私は気にしないでよ。お粥作ったら帰るし・・・とりあえず薬買ってきたから」
買ってきた物の袋から薬を取り出すとコップに水を汲んで玄に手渡す。
「・・・わりぃ」
そう言って水を受け取った手が軽く触れた。
熱い・・・。
熱があるとわかっていても余りの熱さに動揺が走り、目の前で薬を飲む玄をつい見つめてしまった。
それに気がついた玄が苦笑いで私にコップを戻す。
「・・・・美咲、・・・今・・・あんま見られたくない」
「あっ、・・・ごめん。・・・あの、寝て・・・」
「悪いな・・・・」
玄が静かに頷くとよろりと立ち上がって寝室に行ってしまった。
なんだろう・・・なんか可哀想だ。
そういえば昨日からくしゃみをしていたっけ。
それなのに帰ってからも仕事をしていたのか・・・・。
テーブルの上のブーケに目がいって、すぐに鞄につけたコサージュに移った。
そして思い出す広瀬さんの言葉。
余った花で・・って、言ってたけど・・・。
本当に私のイメージで作ってくれてたのかな?
そんな疑問を抱いても、当の本人の姿もなくそんな恥ずかしい事も聞けるはずない。
でも、くれた事は好意の物だという事は理解して、言い過ぎた昨日の出来事に罪悪感が募る。
やっぱ、昨日は言い過ぎたかもしれない。
キスは許せないけど多分言い過ぎた。
好きな人にあんな事言われたら・・・・私だったら傷ついてしまう。
申し訳ない気持ちで立ち上がるとキッチンに立ってお粥を作り始める。
グツグツと煮えるお粥を確認してから他に自分で出来そうな事を探し、買ってきた他の物を袋から取り出していると冷却剤の存在に気がついて取り出した。
コレ貼った方がいいよね?
でも、勝手に寝室入って大丈夫かな?