君の世界
「飯島。今日は歓迎会やるらしいから、食堂で飯は食えよ?」
僕がキッチンがあるから自炊すると話すと幸雄が食事に誘った。
「歓迎会って…いやぁいいょ。あのキショイ寮長の顔なるべく見たくないからな。」
「なんかされたか?」
幸雄がソワソワしながら聞いてきた。
「なんかって?」
……沈黙する幸雄
睨むように見つめていると幸雄が折れた。
「…いやあのさ、変な噂があるからな…」
「噂?」
「ああ…寮長はバイだって…」
バイ?…ああバイセクシャルのことか…
「だから僕を姫って言ったのか…」
思わず呟くとギョッとした顔で幸雄が見つめてきた。
「幸雄。見つめたらキショイから止めろ!」
「お前ヒドイなぁ~!…でも気を付けろよ。」
「尻ね。はいはい。とにかく僕は歓迎会も行かないから。」