君の世界


ぼんやり戻った意識の向こうで昔々の楽しかった夢を見た。


母さんと背中に竜を背負った人


その夢が少しづつ歪んで…真中に初めて抱かれた日になる。

「痛いよ」

思わず泣き出した僕に

「直ぐに良くなる。クッキツイな…」

真中は容赦なく僕を抱いた。


そしてまた夢は変わる。


白い白い煙が真っ直ぐに天に帰る。
母さんの逝った日から僕は灰色の世界を生きるようになった。


それから僕の世界に色が戻るのは…


最初は幸雄との出会い

ほっておけない幸雄と僕の愛した響

僕を愛した真中


僕は…

僕は…


幸せだったんだろう…


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