君の世界
門限ギリギリに寮に帰ると、寮長とすれちがった。
「BMの彼は恋人かな?」
ニヤついた顔で舐めるように僕を見る。
「だったら?あんたと話す事ないから…」
確かに寮長と話している場合ではない。
僕は幸雄を探した。
「…確か幸雄の部屋は…」
「飯島…何してるの?ウロウロしてたら寮長に襲われるぞ?」
「幸雄を探してた。話があるからこれから僕の部屋に来てよ。」
目を反らした幸雄の顔を覗き込む。
「…わかった…」
一言だけ発しおとなしくついて来る。