full of love~わが君の声、君の影~

途切れ途切れにもれる彼女の吐息に
ぞくりぞくりと背筋をなでられながら
俺は夢中で彼女を求めた。
彼女もまたそれに応えてくれる。

もう止められない。

俺の口が彼女の唇から首筋へうつると
彼女の吐息が声になる。
「ん・・」

ぞくっ!
まただ。耳の中から脳内に電気が走ったように痺れる。
「大丈夫?」
ぞくぞくっ!
彼女の言葉ひとつひとつにいちいち反応する。

彼女が心配そうに俺の顔をのぞく。

会いたくて会いたくてずっと欲していたその顔。
声だけじゃなくその顔が見たかった。欲しかった。
うるんだ瞳。紅潮した頬。俺が一目惚れした声を発する度に動くその唇。
その顔が俺の身体に一気に火をつける。

俺は彼女を力いっぱい抱きすくめた。
そうだ
ずっとこうしたかった。ずっと俺の物にしたかった。

彼女を吸い込みその全てを飲み込むかのようにキスをした。
思わずもれ出た彼女の声にあがらうかの様に
俺は舌を這わせ吸いつく。

彼女の息が荒くなるのを感じると
彼女のニットをインナーごと一気に脱がした。

左手で彼女を支えながら
あらわになった胸元に右手と口を同時にすべりこませると
ささやくようなその声が少しずつ大きくなる。
その度に
電気が走るようにびくりびくりと
俺の身体が反応する。

(やばっ・・声だけでいっちまう・・)

何度も頭が白くなりかけてその度にとどまることの繰り返し。
その度に俺は彼女を強く抱きしめ、彼女の肌に口を這わす。

肌と肌が合わさり2人の体温が上がる。

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