full of love~わが君の声、君の影~
そこへ看護師がつかつかとやってきて今日子さんの体をまさにつき抜けてベッドわきに来た
「!?」
俺は目が離せないでいた
「ん?どうかしましたか?」
看護師が俺の視線の先を見る
「い。いえ何も」
俺はあわてて目をふせる
医師も来て状況を説明してくれている
だが俺はその医師の向こうに立っている今日子さんの姿が気になって仕方がない
「ご家族には連絡付きましたからもうすぐいらっしゃると思いますよ」
「あ、ありがとうございます・・」
医師と看護師は出ていった
全く今日子さんの姿は見えてないようだ
改めて今日子さんを見る
『きっと頭を打ったせいで見えるようになったのねえ・・』
腕組みしてもっともらしいことを今日子さんは言ってみる
だが俺はそれよりも今日子さんの格好の方が気になった
たまらず噴き出す