full of love~わが君の声、君の影~
当然さっきの女性が駆け寄ってくる靴音がする。
あああ情けない
と身体も心も折れかけたところへふわりと温かいものが背に落ちた。
何かストールの様なものををかけてくれたのだなとわかった。
「いや・・大丈夫ですから・・」
と自分でも情けないくらいのか細い声を出しながら女性を見やった。
「おさまったら一気にいきましょう」
「?」
「私のことは気にしないで。とにかく自分のタイミングで立ちあがって行ってください。コンビニの店員には話しておきます」
とその女性はコンビニへ行ってしまった。
当の俺は返事もできずにうずくまるばかり。
でも背中の温かさはありがたかった。
少しずつだが波がひいていく。
いけそうだ。
3度目の正直
だがさっきのように勢いはつけずにゆっくりと立ち上がりそしてまたゆっくりとコンビニへ足を進めた。
コンビニでは自動ドアが閉まらないように彼女がおさえてくれている。
そのまま彼女の手に背を押されトイレに誘導され
無事に到着できた・・
はあああ助かったぁぁ・・