full of love~わが君の声、君の影~
エピローグ

さくらを実家に迎えに行く
俺は会うなり抱きあげ頬ずりする
『やだあおとうさん!ヒゲいたいよ~』
それでもかまわず抱きしめる

俺と今日子さんの娘

「咲ちゃんち行こうか?」
『うん!行く行く!』

この時間なら神も家にいるだろう
無性に彼らに会いたかった
赤ん坊の顔が見たかった

恭一はまだ生まれて1カ月しか経っていないのに一回り大きくなって笑えるようになっていた
抱かせてもらう
こんなに小さいくせにズッシリと重くそしてとっても温かかった
さくらを初めてこの手に抱いた日を思い出す

この子もまた今日子さんの命を引き継ぐ

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