full of love~わが君の声、君の影~
右折しようとした対向車を避けようとして歩道に乗り上げた彼女が自転車ごと倒れた。
俺は交差点を渡るとすぐに車を横付けさせて降り
彼女の元へと駆け寄った。
彼女が足をひきずりながら自転車をひいてくる。
俺は自転車を受け取り停めた。
そしてびっこをひいた彼女の手を取り車の助手席に座らせた。
「・・たく、顔に似合わずムチャすんだから!どこが痛い?」
足の砂を払ってやる。
左膝に血がにじんでいる。
「大丈夫・・膝をすりむいただけだから・・」
確かに声だけ聞けば大丈夫そうだ。
「顔は大丈夫そうじゃないけど?」
さっきからうつむいたままの顔をのぞきこむと今にも泣きだしそうだ。
「ごめんなさい・・」
「へ?何が?」
「だって・・すごく怒らせた・・」
ああその話か
「ああそんなのどっかにいったよ~だって目の前であんな豪快なコケ見せられちゃ~」
確かにさっきまで怒ってたな俺。
「それに追っかけてきてくれただけで十分」
俺は彼女に腕をまわして抱き寄せる。
「!」