Suddenly～せめてもう一度～

こうして見てると20年なんて長いようであっという間ね～。



お母さんが小さな目をさらに細くして微笑んだ。



「華。綺麗になったわね。大人の仲間入りおめでとう。」


涙を浮かべて少し赤くなった目をまたさらに細くする。



わたしは照れくさくなって、

『四月には既に酒豪だったけどね。』なんて返す。





お母さんはふふっと笑ってドレッサーに飾ってある写真を見て言った。




「和樹くんもきっと喜んでるわよ、あなたの晴れ姿を見て。」



無邪気におはよ、なんて写真に言ってるお母さんが可愛らしいなと思いながら




『可愛過ぎてきっと嫉妬してるよ、そんな姿で外出んなってね。』


ボケて返事をする。






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