薬指の約束は社内秘でー婚約者と甘い生活ー【番外編】
「でも優生は、私のそういう素直なところに惹かれたんだろうって、ゆりえさんに言われたんだけどなぁ」

「ごほっ!」


そこで、口につけたコーヒーを吹き出しそうになった優生を見てニンマリする。
これもやっぱり『ゆりえさんの予想通り』で、さすが長年優生を見てきた人だけのことはあると思った。

そのあとは、少し不貞腐れて気味の優生の機嫌を取るため、優生が好きなサッカー選手の話を振ったりしていたら、ソファの前のローテーブルに置いた私のスマホからメロディーが流れる。

スマホを手に取り液晶画面を覗くと、美希ちゃんからのメールだった。

「あっ、今日の写真送ってくれたんだ……」

ポツリと漏らした言葉に隣にいた優生も、「それ、今日試着してきたドレスのやつか?」とスマホに顔を近づけようとする。
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