青空の下月夜に舞う
頭の中が疑問符だらけ。

どういう事?何で?


「あ!まみちゃん不思議がってる?ウケる」


あなたの笑いのツボは、朝から理解不能ですが。


私の横を並んで、さも当たり前の様に歩く。
目的のバス停に着き、朝と同じくベンチに座ると、スマホを取り出した裸女。


「まみちゃん、番号教えて~?ラインのIDでもいいよ」


一瞬。
戸惑ったものの、1週間まさかこれ続くの?と思ったら、断る理由もないし、と携帯を取り出す。


「え!まみちゃんまさかガラケー?珍しくない?変えないの?ウケるんだけど。そのガラケー」


いや、至って普通の携帯だけど。
確かに今は珍しいのかもしれないけどさ。


「じゃあ、私の番号教えるね。かけて!」


090から始まる番号を口にして、私もボタンを押す。カチカチと僅かに鳴る操作音に、再び「ウケる」と口にした裸女。ワンコールで切ると、私の指が固まった。
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