青空の下月夜に舞う
行くあてもなければ、そもそも私には家がない。


とぼとぼと歩きながら、向かった先は……






――――――あ。やっぱり。


開いてる訳ないよ、ね。



結構歩いた。
何分かはわかんないけど。

お風呂入ったのに、汗かいてるし。
夜風が気持ちいい。

髪は半渇きだし。
痛むじゃん、最悪。


ふう、と息を吐いて扉を背に座り直したのは。


二日前はここに寝てたのに。

ゴミ捨て場にはもう私のゴミは跡形もなくて。


たったそれだけの事が、私の存在を消された様で悲しくなった。



膝を抱えて、頭を伏せる。

車の音。バイクの音。


通りから少し路地に入ったこの場所は、光から隔離されている様で。


マイナス思考になればなる程、思い出したくもない事ばかりが浮かび、頭の中で必死に流行りの歌を再生した。


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