彼に殺されたあたしの体
「授業の事なんて気にしなくていいの。美彩は過呼吸で気絶してたんだから」


「過呼吸……」


そうだったんだ。


先生とのやり取りがあった後、胸が苦しくて辛くて。


その内呼吸が苦しくなっていった。


その時あたしは過呼吸を起こしていたらしい。


「だから、もうしばらく大人しく寝ていなさい」


メイはそう言い、あたしの頭をポンッと撫でるように叩いた。


「ありがとう……メイ」


あたしはいつものメイにホッとして、ベッド横になった。


「でも、メイ授業は?」


「ん? あたしはちゃんと先生に言ってあるから大丈夫。それにほら、ちゃんと教科書読んでるし」


そう言い、メイは漢文の教科書を見せた。
< 44 / 306 >

この作品をシェア

pagetop