神風の如く





幹部が集まるいつもの部屋で、華蓮は坂本や中岡との話を報告していた




「うむ、蓮君の話からすると、今すぐ戦おうとは考えていないと感じるがな

どうだ、歳?」



「そこは俺も同感だぜ、近藤さん
長州にとってまだ敵は多い

今すぐに戦ってもこっちが勝つだろう」



「まあ、現に八月十八日の政変で事実上長州を追い払ったわけですしね」




近藤に続き、土方、山南とそれぞれ見解を述べた



どうやら納得してもらえたようだ




「ねぇ、蓮さん
坂本龍馬とはどんな人物だったのですか?」




そんなとき鋭い質問をするのは決まってこの人なのだ




「そうですね……沖田さんたちが思うほど策士には見えませんでした

純粋に日本を変えたくて駆けずり回っているような………そんなふうに思いましたけど…………


いい意味で本当に教科書………えっと、未来で私が存じていたような人でしたよ」




華蓮は素直に思ったままを伝えた




「そうですか、ずいぶん親しくお話したみたいですね」



「ちょ、おい総司
そんな言い方はないだろ!?」



まるで華蓮を怪しむかのような発言に藤堂は黙っていなかった



「平助君、いいの
私、正直なところ、坂本龍馬は前々から嫌いではないんです

自分の生きたいようにまっすぐ進んだ姿は私には真似できないことで、憧れでもあって…………


それに、私は坂本さんと話をしたことで自分の成すべきことを見つけることができました」




その言葉に沖田も驚く



なんだかんだ言って、気にしているのだ



沖田にとって新撰組を、近藤を貶めるようなものは全て敵だ



ただ、華蓮だけはどうしても敵に思いたくなかった




「それは……なんですか?」






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