神風の如く





華蓮はなんだか、ばつが悪くなり、思わず前に出た





「土方さん、斎藤さんは悪くありません!
斎藤さんはお団子食べてませんから!!」





────あ





自分で言って、しまった、と焦る






「あぁ?甘味所だと!?」





「す、すみません……つい誘惑に負けてしまって………
これからは気をつけますからっ」





こうなってはもう謝るしかない





「ったく………」





次は何を言われるのか───びくびくしながら待っていると土方は予想外の発言をした





「お前ら二人じゃねえだろ
おい、総司、どうりでお前まで付いて行くのかと思ったらこのためか」





土方は沖田の考えを見抜いていたのだ






「バレちゃいましたか~
まあ、最初は僕自身のためでしたけど、蓮さんも喜んでくれたみたいですし、今日のところは許して下さいね」






沖田は、ははっと笑って誤魔化すとさっさと屯所に入ってしまった






「え、ちょっと沖田さんっ」





追いかけようとする華蓮を土方が呼び止めた





「蓮、楽しかったのか?」





「え?……は、はい」





そんなことを聞かれるとは思わず、華蓮は驚いた





「そうか……………
総司の奴、はじめっから蓮を甘味所に連れて行くつもりだったんだろうな」





土方の言葉に華蓮は少し疑問を持った





全くそんなふうに見えなかったからだ





「副長、俺もそう思います
湊上はここのところずっと仕事をしていたようですし、総司は息抜きをさせたかったんだと………」





──斎藤さんまで!?





しかし、仮に華蓮にとってそう思えなかったとしても、実際かなり楽しかったのは事実だ





後で沖田にお礼を言おう





華蓮はそう思った







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