偽フィアンセは次期社長!?




「……どうしよう」


あたしは、アパートの部屋の中で途方に暮れていた。


赤いカシミアのストールと、ルブタンの靴。


気がついたら身に付けたまんま、解散しちゃったという痛恨のミス……。



正直、あの後、凄く楽しくて。


美味しいご飯のせいも勿論あるけれど、オオカミ課長は、話も面白いし、意地悪なことも言うけれど優しいし、

時間が過ぎるのがあっという間で……。


何だか、ふわふわしていた。


あんなに、理不尽な脅しをかけてくる課長を嫌だと思っていたのに……変だ。


なんか、あたし、変。


そんな自分に戸惑っているうちに、アパートまで送ってもらい、
上がってお茶でも、とか言うわけ??とかそわそわしているうちに、課長はあっさり帰ってしまって。
< 157 / 347 >

この作品をシェア

pagetop