偽フィアンセは次期社長!?
結局、当たり障りのない前文のみを送ることにして。
『お疲れ様です。
靴、確かに受けとりました。』
やっとのことで送信し終えると、何だか丸1日課長のことを考えていた自分に気がついた。
受け取った紙袋を持って、アパートに帰り、見慣れたぺたんこバレエシューズを取り出す。
それは、柔らかそうな紙に包まれていて。
取り出す時に、ほんの一瞬微かな期待をしている自分に驚いた。
例えば、課長からのメモ紙とか?
だけど、そんなものは勿論入っていなくて。
ただただ、あたしの靴が居心地悪そうにそこにあって。
当たり前のこと。
自分の車に部下が忘れていった履き潰しかけの靴を突っ返す。
その事務的な作業は、海外渡航前において、面倒だったことだろう。
迅速に返してくれただけでもありがたいんだよね。
『お疲れ様です。
靴、確かに受けとりました。』
やっとのことで送信し終えると、何だか丸1日課長のことを考えていた自分に気がついた。
受け取った紙袋を持って、アパートに帰り、見慣れたぺたんこバレエシューズを取り出す。
それは、柔らかそうな紙に包まれていて。
取り出す時に、ほんの一瞬微かな期待をしている自分に驚いた。
例えば、課長からのメモ紙とか?
だけど、そんなものは勿論入っていなくて。
ただただ、あたしの靴が居心地悪そうにそこにあって。
当たり前のこと。
自分の車に部下が忘れていった履き潰しかけの靴を突っ返す。
その事務的な作業は、海外渡航前において、面倒だったことだろう。
迅速に返してくれただけでもありがたいんだよね。