偽フィアンセは次期社長!?
「そーんな素早く反応しちゃって……『あたし、課長のこと考えまくってまーす!』って白状してるようなものじゃん。
仁美ってば、かーわいー!!」


「もう!やめてよー!!」


二人で並んで、顔は正面を向けたまま、那由子とつつきあう。


「あ、そうだー。何だかウキウキな仁美に続いて、あたしも報告しちゃおっかな」


那由子が小さい声で呟く。


「……ん?なに??」


「……へへ、実は……」


那由子が、自分のお腹をそうっと撫でる。


……その仕草はまるで……


「も、もしかして……?」


嬉しそうに頷くその姿は、優しい光に包まれていて。


「まだ、初期段階だから……まだまだ安定はしていないんだけど」
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