偽フィアンセは次期社長!?
何度か切って掛け直すけど、課長は電話に出ない。


もう、走って捜すにしても……



♪♪♪♪♪



「っ!!」


ディスプレイには、課長の名前が表示されている。


「っはい、もしもし、もしもし」


「………」


あれ?聞こえない。


「え?課長?もしもし?」


「……何事だ、一体」


あたしと課長、何だかテンションが違いすぎるけどそんなこと言ってられない。

うろうろと歩き回りながら、必死で話す。


「今どこですか?話せます?」


「て言うか、なんだこの鬼着信は。ホラー映画のワンシーンみたいに1面お前って……ひぃってなったぞ」


「すいま…………あれ?」


『なんだ、おい?』と耳元で聴こえる声を思わず放置してしまう。


だって、そこのホールに見える後ろ姿……。
< 325 / 347 >

この作品をシェア

pagetop