極彩色アリス

少女は無邪気な声で語りかける。

『えーとぉ、みんな揃ってますかあ? 案内しちゃうけどー、いーい?』

少女はくるりとその場で回る。
お尻をこちらに向けてフリフリと振る。
スカートについているモコモコの兎の尻尾が揺れる。
体はそのままで顔だけこちらを向く。
不気味な兎面が見詰めてくる。

パンプスのヒールでコンクリートを鳴らしながら歩き出す。
その足音はとても楽しそうに聞こえる。
これからピクニックにでも行こうかと言うような軽快で愉快な音は、私たちの恐怖心を擽った。

【案内人】の彼女に導かれて行く先は、常人なら知るよしもない、不思議の国。
私たちの世界と【あちらの世界】。
二つの世界は互いを支えあい、壊しあう。

この瞬間から、あちらの世界で行われる大罪ゲーム。
私たちは、己の欲望を満たすべく、全てを求めて禁断のゲームに参加するために集まった、腐った餓鬼ども。

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