極彩色アリス
汗を流す目的は達成したから部屋に戻ろうとする。
ポケットに手を入れたとき時計が指先に当たったからついでに時間を見た。
6時過ぎ。
後一時間、部屋で本でも読んでいよう。
そう思って歩き出すといきなり腕を捕まれて振り替えさせられる。
ちょっと驚いたけど、掴んできた本人を見てげんなりする。
「おはよう♪ 早起きなん…」
言い終わる前に手を振りほどき早足で歩く。
こいつには関わらないようにと頭が警告している。
でも、しつこいからめんどい。
無視しているのにこちらの事などお構いなしに話しかけてくる。
結局、部屋の前までついてきた。
いい加減ムカついたので、
「煩い。 しつこいしあんた暇なの? こっちは迷惑してるの、わからないほど頭ぶっ壊れてるの?」
苛立ちが露見しているのが見てとれたのだろう。
流石に黙ったがそこから動く気配がない。
あぁもう、ムカつくな。
わざと聞こえるように舌打ちをすると流石に反応を見せた。
困ったようにヘラっと笑っている。
その顔は、あいつにそっくり。
そう思うよりも先に体が動いていた。