レオニスの泪

ー来るかな、あの、公園に…



いや、来ないだろうと決めつけつつも、時計の針が気になって仕方ない。

自分は行くのか、と問いかけてはいるが、何しろこんな時に限って、慧が眠らない。


ーいやいや、私だって明日仕事だし、行かないでしょ。


今朝から繰り返されている自問自答。



「はい、おしまい!もうこれで終わり。」


「えぇ~」



パタンと本を閉じれば、慧が残念そうな声を上げた。




「えぇ~じゃない。ママもういっぱい読んであげたし、遅い時間だし、ね?いい加減寝ないと明日保育所頑張れないよ?」




「うぅー…」




布団に入りながら恨めしそうに唸る慧を見て、私はふぅと溜め息を落とした。



「仕方ないなぁ…あと一回だけだよ?そうしたら寝るって約束、できる?」




「!うん!」






喜びを顔一杯に表して、慧が頷いた。





時刻は、22時半。
< 166 / 533 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop