前編 かすみ草の恋 ー大学生編ー
渡辺愛理
ミカにしつこく付きまとう奴がいるんだけど


ミカは鈍感でニブちんだから
全く気が付いてないけど
あれはかなり執着してる感じがして
ヤバいなと思いつつ


私は部活に行かないとならない。


テッタとケンゴはアメフトをやっていて
部活のためにこの大学に入ったから。


私も高校の時からマネージャーやってて
引き続き2人についていって今がある。


なので、講義が終わったらすぐ部活だ。
ほぼ毎日…
だからミカと放課後ゆっくり過ごせる
時間はほとんど持てないんだよね…


テッタがいれば追い払って貰えるんだけどなー

ミカはしきりに時間を気にしてるから


「どうしたの?ミカ??」


「あのね
門の所で今日待ち合わせしてるんだけど
この状況だと待たせると思ってメールしたんだけど、既読ついてないから
多分気が付いてないと思う。
今頃大変な目にあってるんじゃないかなと思うと心配で…」


ミカ…
今はレイジくんよりも自分の身の方が
よっぽど危険だと思うよ……


「わかった!
私は今から部活行かなくちゃならないけど、伝言くらいは出来るから
伝えておくよ…
なんて言えばいいの?」


「えっ?いいの??
ありがとう!!
メール見て、なるべく急ぐから!
それとっ!ごめんね!って
伝えといて??」


「わかった!
じゃあね、ミカ」


と言って、私は門の所までノンストップで走った。


門の所に着くと
女子限定の人だかりが出来ていたので
すぐにわかった。


女子たちに嫌味を言われたけど
嫌味で返し
レイジくんは私の味方をしてくれたから
気分良かった(笑)


それに、ミカと友だちって事で
あの女子の集団の扱いではなく
一段階上の対応をしてくれるので
ますます気持ちが良い(笑)


ミカありがと(笑)


女子の集団をレイジくんが蹴散らした後
ミカからの伝言と
私からの助言で


レイジくんは一目散にミカの元へと走っていった。
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