前編 かすみ草の恋 ー大学生編ー
病院に着くと受付けの所に天さんがいた


「ミカ…バレンタインの時も
かわいい顔に傷をつけて
きたわよねぇ?…大丈夫なの??
本当に…箒の先でおもいっきり
引っ叩かれるなんて……
ああああ、もう!がまんならないっ!
許せないわぁっ!!!!」


最初こそ凄く控えめで心配してた
天さんだけど


さっきの紗江さんとの話はさておき
それは後で健夫君も揃ったら詳しく話すとして


事情のわかってる
天さんに言わないわけにも行かず…



俺から、どうして怪我したのか
簡単に事情を話すと


だんだん眉間に皺がより始め
最終的にはミカが怒りを沈めるのに
四苦八苦状態…


健夫君は今手術中でもう少しかかる
らしい……


「天ちゃん!!大丈夫だからっ
それに私の方が当たりに
いったんだから…」


「そんなん関係あるかいっ!
男ならそこで寸止めしろってんだよ!」


「で でも…私こう見えてもう
普通の女の子よりは強いと思うよ…
天ちゃんよりも…………
こんな美人の天ちゃんが仕返しに
行ったら、それこそ捕まっちゃうよ〜
健夫くんに怒られちゃう!」


必死になってミカは止めてる。


でも


ちょっとまてよ?!


天さんの言う通りじゃん!!


キーーー!!!


俺もムカついてきた!!



「ああ、天さんの言う通りだ!ミカ!
俺もなんだかすげぇムカついてきたっ!
ミカは俺のなのに!!!
俺の女発言までされたあげくに
俺のミカに傷までつけやがって!!!
とりあえず、傷つけた奴には
それ相当のお礼をしてやんないとなっ!
こっちの気がすまねぇ!!」



「礼二!よくいったわ!!
それでこそ、私の認めた礼二よ!!
ミカは黙らっしゃい!!
私はやる時はやるのよっ!!
箒の先でしょっ?!!!
あの太い棒の方ででしょ??!!
男の癖に……信じらんない!!
最低な集団ねっ!!!
私は無理よ!!止めようったって!
私は仕返しに行くわ!!
礼二行くわよっ!!
よくも私のかわいい妹のミカを
こんな目に合わせてくれたわねっ!
女の子を木の棒でやったんだから
私は鉄の棒を持って行くわよ!!
ちょっと待っててね!礼二!」


と、言って受付けへ走って行くと
工具用のバールを持って
凄い顔して戻ってきた天さん



「天ちゃん…!!レイジまでぇ〜!!
ミイラ取りがミイラになっちゃって!」



「「ミカはここで待ってなさい!!」」



「ん?テン、どうしたんだ??
そんな顔して…
可愛い顔がだいなしだよ?」



するとそこへ、健夫くんとは別の
若い医師が通りがかった。


長身で爽やかで白衣がとても似合う
イケメン医師だ



< 218 / 267 >

この作品をシェア

pagetop