唯一の純愛
私は孤独です。
今、私は自分をそう評価します。

寂しい人間だと、素直に認める事ができます。

人間は弱い生き物だと思います。
強く見える人でも、それはそう見えるように振る舞っているだけで、奥底には弱さを抱えてるはずです。

それは悪い事でも、恥じる事でもないと思います。

事実、人は一人では生きていけません。

しかし、大多数の人は弱さを隠そうとします。
私は学者ではないので、詳しい事は解りませんが、弱さを隠す事で、自分を守っているのかも知れませんね。

かく言う私も、様々な仮面で武装していました。
傷つくのが怖いから、他人を攻撃する事で自分を守っていました。

そうやって強がっていれば、自分は傷つかずに済んでいました。

他人に裏切られ、傷つくのを恐れるから、他人を寄せ付けず、孤高を気取っていたのでしょう。

本心では、自分を理解して欲しい、認めて欲しいと願いながら、それ以上に裏切られる事を恐れていました。

今は、そんな自分の弱さを素直に出し、素直に受け入れる事ができます。

それは、妻が私にくれた勇気だと思います。
弱さを認める勇気。

かつての私を知る人ならば、今の私は弱々しく見えるかも知れません。
しかし私は、この弱々しさを誇りに思います。

もし、私が弱々しい自分を恥じてしまえば、それは妻が愛してくれた自分を恥じる事と同じです。

私は今でも妻を愛しています。
だからこそ、妻が命懸けで愛した自分の事も愛しています。
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