不思議な６人組
　「じゃぁな、放課後も迎えに来るからおとなしく待ってろよ」
誠の声で我に返るといつの間にか教室についていた。
彼はもう私から離れてあそこの部屋に通じる階段の方に向かっていた。

ガラガラと扉を開けるといつもとは違う様子に気づいた。
私より早く教室にいるはずの陽がいなかったのと、いないことを確かめるように何人かの女の子たちが今か今かと動きそうな雰囲気だった。
少しでもゆっくりできると思ていたのだけどそれも時間の問題か、なんて考えながら一呼吸おいて中に入る。
静かに自分の席に着き窓の外を眺めていると案の定

　「あれー？今日は一人なのお姫様」
静けさをなくされる甲高い声が耳に入ってきた。
はぁ、と小さくため息をつき視線を移せば、いつかのトイレで取り囲まれたギャルたちで。

　「ねぇ―ちょっと一緒に裏庭に来ない？」
行きたくないがここで断ればめんどくさいことになるだろう。
それに、教室で静かに過ごす人たちに迷惑になりかねない。
仕方なくついて行くことにして席を立ちついて行くことにした。

本当に、面倒なことになってきた。
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