よくばりな恋
「そんな!高すぎます!お気持ちだけで結構ですからーーー」
「いいのよ、翠ちゃん。ウチのバカ息子の1人が来年にはお嫁さんがもらえそうだからとっても気分がいいの」
お嫁さんーーーーーーーー・・・・・
先生、決まったんだ。
胸の奥の傷がまた開く。
店員さんたちに数々の洋服をあてられ、言われるがままに試着する。その度、おばさまのチェックが入る。
結局、20着近く試着して、スモーキーピンクのワンピースが選ばれた。胸の下で切り替えられ、裾がふわりと広がる。
「襟元がさみしいわねぇ」
その一言で店員さんが様々なアクセサリー類を運んできた。
「その薄いグレーのティペットがいいわね。あとそっちのパールのイヤリング」