よくばりな恋


もう見るのも怖い値段だ。

「靴とコートも見せてちょうだい」

また店員さんたちがダッシュする。

「おばさま、もういいですからーー」

「ダメよ!わたし、今日は魔法使いのおばあさんな気分なんだから。中途半端はダメ!」

結局、バッグにいたるまで全てが揃えられた。

「このまま全部着ていくから着てきた服を包んでちょうだい」

全身チェンジされたわたしは、再びおばさまに手を引かれて、今度はすぐ近くの美容院へ連れて行かれる。

「今着ている服に合わせてセットして、メイクもしてちょうだい」
と勝手にオーダーして、おばさまはソファーに座り、悠然とファッション誌を読み始めた。

わたしの顔がプロによって変えられていく。


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