よくばりな恋
メイクも終わり、遅めのランチを取るために京都駅の上のホテルのレストランへ行く。おばさまお気に入りのイタリアンだ。
「可愛いわね~。やっぱり女の子はいいわぁ。男の子なんてつまんなくて」
「おばさま、でもこんな頭の先からつま先まで・・・・・」
「いいのよ。今日は魔法使いのおばあさんな気分だって言ってるでしょう」
「はい・・・・・」
「翠ちゃんは頑張りすぎなのよ。廣田さんが亡くなって、自分も大学を出て就職して働いて、茜ちゃんを大学まで出してお嫁に行かせて。年頃なのに恋もしないで、自分のことは後回しにして・・・・・」
「そんなこと・・・・・」
「もういいのよ。もうラクに生きなさい。ワガママ言って、自分の幸せを一番に考えなさい」
テーブルの向こうにいるおばさまが手を伸ばし、わたしの頭を撫でる。