よくばりな恋


大きな声がして、一瞬周りの人の視線が集まる。

「奇遇ですねえ、こんなところで会うなんて!嬉しいなあ!病院とはカンジが違うから最初はわかりませんでしたよ」


ーーーーーーーー滝川さん!!



「僕ね、両親と食事に来たんですよ。良かったらあちらで一緒にお茶しましょう」

相変わらずちっとも痩せた様子がない。今にもはちきれそうなスーツを着て、ネクタイが苦しそうだ。

「行きましょう!」

滝川さんに手首を掴まれ、立ち上がらされる。全身が冷たい水をかけられたように冷えていく。

嫌だ、嫌だ、触らないでーーーーー!


「滝川さん、やめーーーー」

引きずられそうなわたしの腰を、長い腕が絡めとった。
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