よくばりな恋


「あはは、花ではないですよ

「そんなことないでしょ。みんなチラチラ気にしてますよ」

藤原先生が自然に隣の椅子に腰を掛ける。

「こないだはすいませんでした」

「え?」

「カレシいるのに誘っちゃって」

「ああ、カレシはいないですよ?」

「いやいや、隠さなくても。あの後アソコにいるあなたのカレシに廊下で会ったときにおもいっきり睨まれました」
と笑って指さす。そこには看護師さんや事務の女の子たちに囲まれている先生。

「カレシじゃありません。昔からわたし、院長先生と家族ぐるみのお付き合いをさせていただいてるんです。身内みたいなものです」

「そうなの?」

「はい。縁故就職バレちゃいましたね」

「黙っておきます」
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