よくばりな恋
なのに・・・・・・・・・・
わたしの心に浮かんだのは意地悪で強引なあの人。
許しもなしにキスをして、わたしをからかって遊ぶあの人。
優しい大きな手を持ったあの人。
「藤原先生、ごめんなさい」
無意識に言葉がこぼれでた。
藤原先生は苦笑い。
「こんな速攻で断られるとは・・・・・・・・」
「すっ・・・・・すいません!」
慌てて頭を下げる。
「うん。可愛いし、カレシいるんだろうなあとは思ってたから気にしないで」
カレシじゃないんです。まだ自分の気持ちもわからないんです。
「でも時々立ち話くらい付き合ってくれると嬉しいな。じゃ」
手を振って病棟へ戻って行く。
申し訳なくて、後ろ姿にもう一度頭を下げた。