アロマティック
心配するみのりの気遣いが、空には嬉しかった。
「大丈夫。今夜その分、たっぷり寝るから」
「そうそう。気にしなくていいんです。ね、空くん?」
普段はリーダーと呼んでいる天音が、わざとらしく名前を強調して呼ぶあたり、みのりと空の間にあったやりとりを敏感に感じとった模様。
「リーダーが和菓子にかける情熱はハンパなくて、常にエンジン全快ですから。仕事よりも力を入れてるんじゃ? って見てるこっちが疑うくらい。でもま、ちゃんと自分の体と相談して動いてるひとだから大丈夫ですよ」
天音の言葉に安心したみのりは、ハーブティーを蒸らしている間、ふたりの様子を観察した。
天音がまんじゅうを指さし、なにか問いかけ、笑いながら首を振る空は、本当に仲良さそうだ。
「ね、みのりちゃんもそう思うでしょ」
ふたりのやり取りを見守っていたみのりが、会話に引き込まれる。
「えっなに?」
「このおまんじゅう、ハムケツだよね」
空の作ったハムスターまんじゅうを、手のひらに乗せた天音が楽しそうにいう。
「は、ハムケツ?」
天音の発言に吹き出して、おまんじゅうに顔を寄せ、改めてじっくりと見た。
まるっとしたフォルムに、特徴的な背中の模様。頭を丸めて寝ている姿。
「うーん、確かにハムケツまんじゅうってネーミングはいいかも」
「マジ?」
「大丈夫。今夜その分、たっぷり寝るから」
「そうそう。気にしなくていいんです。ね、空くん?」
普段はリーダーと呼んでいる天音が、わざとらしく名前を強調して呼ぶあたり、みのりと空の間にあったやりとりを敏感に感じとった模様。
「リーダーが和菓子にかける情熱はハンパなくて、常にエンジン全快ですから。仕事よりも力を入れてるんじゃ? って見てるこっちが疑うくらい。でもま、ちゃんと自分の体と相談して動いてるひとだから大丈夫ですよ」
天音の言葉に安心したみのりは、ハーブティーを蒸らしている間、ふたりの様子を観察した。
天音がまんじゅうを指さし、なにか問いかけ、笑いながら首を振る空は、本当に仲良さそうだ。
「ね、みのりちゃんもそう思うでしょ」
ふたりのやり取りを見守っていたみのりが、会話に引き込まれる。
「えっなに?」
「このおまんじゅう、ハムケツだよね」
空の作ったハムスターまんじゅうを、手のひらに乗せた天音が楽しそうにいう。
「は、ハムケツ?」
天音の発言に吹き出して、おまんじゅうに顔を寄せ、改めてじっくりと見た。
まるっとしたフォルムに、特徴的な背中の模様。頭を丸めて寝ている姿。
「うーん、確かにハムケツまんじゅうってネーミングはいいかも」
「マジ?」