恋の味【更新中】

すでに、海底は、いくらもがいても立てるような深さではなく、足場はなかった。



沈み始めたその体は力なく海の一部となる。

バルーンワンピースだけが、まるでクラゲのように美しく映え、光り輝いていた。


―…あぁ、これでやっと…。



そして、私の意識は海の中でぷつりと切れた。
< 5 / 126 >

この作品をシェア

pagetop