恋の味【更新中】
「初めまして!冬野白雪です。よろしくお
願いします。」

ドキドキと胸は高鳴っていた。

生まれつき喘息持ちの私は、ここのところ症状が更に悪化していたため、都会から田舎に引っ越してきた。

空気が澄んでいて、とても気持ちが良かった。

まだ幼さの残る小学4年生だけあり、白雪の思っていた以上にクラスに溶け込むのは早かった。

白雪は、基本的に誰とでも仲良くなれた…ただ1人を除いては。


「おい。どけよ。」

あぁ、まただ。

転校初日に帽子を拾ってくれた男の子。

身長は白雪とあまり変わらず、高い方ではないが、どこか大人びた表情をする男の子。


『海野夏樹』


転校してから早2ヶ月。

どうしてもこの男だけには馴染めなかった。
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