白雪さんと7人の兄弟
リセの音が止まると同時に、私はリセの元に駆け出した。
私に背を向けるリセの表情は見えない。

「…リセっ…私…私…!リセと、離れるのがっ…つらい、よ…。」

涙でぐしゃぐしゃになった顔で、リセに向かって叫ぶ。
リセはまだ、背を向けたまま。

「リセ…リセ…!」


「ばーか。」

リセは凛とした声で、そう言い、くるりと私の方に面を向けた。

「…あたしだって、寂しいよ、妃奈っ…!」

泣いているリセを見るのは初めてだった。
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