沖田総司と運命の駄犬
私は、また、土方さんに、見つめられている・・・。
土方『梓・・・。』
あの時の色っぽい声と視線を投げかけられて、手の甲に、キスをされる・・・。
そして・・・。
土方『梓・・・。』
顔が近付き・・・。
梓「うわぁぁぁぁ!!!!」
バッと、起き上がると、土方さんが、キョトンとした顔で、私の寝ている側に、座っていた。
梓「夢・・・?」
土方「起きたか?」
梓「ひ、ひ、ひ、土方さんっ!なんで、ここにっ!?」
土方「なんでって・・・ここは、俺の部屋だからだ。で?朝っぱらから、デケェ声出して、怖い夢でも見たのか?」
何かを知っているような、悪戯をするような、視線を投げかけられる。
梓「え?いやっ!ハハハッ。大丈夫です!大丈夫!」
土方さんにキスされそうになってたなんて、恥ずかしくて言えない。
土方「顔が、赤いぞ?風邪でもひいたか?」
土方さんが、私のおでこに触れる。
梓「っ!」
土方さんが、私の顔を覗き込む。
土方「ちょっと、熱い気が、するが、本当に、大丈夫か?」
梓「だ、大丈夫です!これは、その、緊張というか、夢の・・・。」
土方「夢?」
梓「いえっ!何でもありません!」
土方「そうか・・・。飯、食えるか?」
梓「はいっ!お腹、ペコペコ!」
土方「ぷっ。そうか。じゃあ、行くぞ。」
梓「はい!あ・・・。手伝いに行ってきます。」
私は、土方さんと別れて、台所に行った。