素顔のキスは残業後に【番外編】第2話完結
室内がどちらとも分からない吐息で満ちた頃。
ようやく引き離された唇は首筋を伝い鎖骨へ落ちていき、滑らかな指先が内腿を滑り出すと、体の奥が疼くようになる。
(これ以上はしたらっ……)
そんなサインを彼が見逃すはずもなく、少しだけ体を起こした彼と至近距離で見つめ合うと、トクンと鼓動が小さな音を響かせた。
乾ききっていない唇をつぅーと親指でなぞられると、ハイブランドの香水に負けないだろう色気を纏った瞳で意地悪に囁かれる。
「教えてないのに、誘うのが上手くなったな」
「そっ、そんなつもりじゃ……」
「ない? ――だったら、もうやめる?」
スッと体を起こした柏原さんの肩に思わず触れてしまった自分の右手に、「コラッ!」と喝を入れてやりたい。
ようやく引き離された唇は首筋を伝い鎖骨へ落ちていき、滑らかな指先が内腿を滑り出すと、体の奥が疼くようになる。
(これ以上はしたらっ……)
そんなサインを彼が見逃すはずもなく、少しだけ体を起こした彼と至近距離で見つめ合うと、トクンと鼓動が小さな音を響かせた。
乾ききっていない唇をつぅーと親指でなぞられると、ハイブランドの香水に負けないだろう色気を纏った瞳で意地悪に囁かれる。
「教えてないのに、誘うのが上手くなったな」
「そっ、そんなつもりじゃ……」
「ない? ――だったら、もうやめる?」
スッと体を起こした柏原さんの肩に思わず触れてしまった自分の右手に、「コラッ!」と喝を入れてやりたい。