素顔のキスは残業後に【番外編】第2話完結
やっぱりね。わかってましたけどね。
コロコロと掌の上で自由自在に転がされちゃうんだよね。

否定しておきながら馬鹿正直に動いてしまった自分の右手が恥ずかしくて堪らない。

満足そうに細まる瞳から逃れるように視線を逸らすと頬に手を添えられて、


「俺も、やめられそうもない」

甘い囁きを漏らした唇と触れるだけのキスを重ねる。

試すような意地悪をされたかと思えば、こうやって優しくフォローもしてくれる。
自由自在に転がされるのも、悪くないかも。


指先からの甘い刺激に身を委ねながらそんな風に思い直していると、ベッド脇のサイドテーブルから微かな振動音が漏れ響いた。
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