素顔のキスは残業後に【番外編】第2話完結
「ん? いま、なんか変な声したけど、誰かいるのか?」

「いえ。うちの猫がおならをしただけです。昨日の残業のことなら気にしないでください。年内に片付いてよかったですよ」

落ち着き払った柏原さんのフォローに、「なんだお疲れって仕事のことか」と心で呟く。

(冷静に考えれば、それはそうか。でも、猫がおならって、――……)


「そう言ってくれると有難いなぁ。でも、そうかぁ。柏原が猫派とは知らなかったなぁ。実は、俺も猫派でな」

柏原さんが咄嗟についた嘘をまるごと信じた部長は、溺愛しているという飼い猫の話をし始めた。
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