素顔のキスは残業後に【番外編】第2話完結
数時間後――
14時かぁ。思ったより遅くなっちゃった……。
会社の資料室の鍵を開けた後も拓斗君に色々と相談されてしまい、すっかり帰りが遅くなってしまう。会社を出てすぐ柏原さんに電話し、急いでアパートに戻った。
「も、戻りました……!」
肩で息をしながら玄関のドア開けると、エプロン姿の柏原さんが私を出迎えてくれる。
「なんだよ、走って来たのか。パスタは出来たけど、サラダの盛り付け終わってないぞ」
「もしかしてお昼ご飯作ってくれてたんですか?」
「どうせ食ってないと思ったしな。だろ?」
さも当然のように言う彼は、手慣れた手つきでサラダを盛り付ける。
「実は、はい。ありがとうございます……」
「忙しくても飯はちゃんと食わないとダメだ。後輩君にも言っとけ」
「ですね。あっ、私も手伝います!」
洗面所で手を洗い、着ているジャケットをクローゼットのハンガーにかける。
栢原さんと色違いのベージュ色のエプロンを付けて、台所へと戻った。