素顔のキスは残業後に【番外編】第2話完結
一緒にランチを作るなんて久々だな。
サラダは彼に任せて、飲み物の用意をする。
紺色のエプロン姿の柏原さんは、おしゃれカフェの店員さんみたいだ。
会社では決して見れない姿。
社内の女子達に羨ましがられるシチュエーションNO1だよね。
あっ、NO1と言えば――。
「そういえば、拓斗君が言ってたんですけど。新入社員の女の子達の間で、柏原さんってすごい人気があるみたいですよ」
拓斗君からの情報を伝えると、手作りドレッシングの味見をしていた彼の動きが止まる。
やっぱり嬉しかったりするよね?
高い所にある顔をチラリと覗き見ようとすると、切れ長な瞳と視線がぶつかる。
束の間見つめ合い、惹かれ合うようにふたりの距離がゆっくり近づく。
もう何度も重ね合った唇を意識して瞼を伏せ、待つこと数秒――。