恋はしょうがない。〜職員室の新婚生活〜

夫婦げんか



 
 

そして、この日の学年会議中に、古庄の頭の中には新たな問題がもたげてきた。

議題は、2月の上旬に行われる修学旅行のことだ。
修学旅行の担当になっている戸部が、旅程を提示しながら説明をしている。


旅行中の様々な係分担などを確認して、細かいことを詰めていく途中で、古庄はその係の中に真琴も配置されていることに気が付いた。


真琴のつわりはかなり落ち着いてきたようだが、やはり修学旅行に同行するというのは、真琴の体に大きな負担がかかるだろう。
古庄は、“妊娠”が体に与える影響の大きさを目の当たりにして、真琴が無理をすることが怖くなった。


この係分担も昨年中に組まれていたものらしく、当然真琴が“妊娠中”であることなど考慮されていない。
けれども当の真琴は、「係の負担を減らしてくれ」などと言い出すはずもなく、修学旅行に向けて意欲満々だ。


そんな真琴を見て、この日の古庄はそのまま何も言い出せず、真琴に対する不安を、その場では自分の中に収めた。


逆に、会議の終わった後、戸部から佳音のことを確認される。


「先生のクラスの森園、まだ参加届が出てないけど、行く気あるの?ないならないで、意志表明してほしいんだけどね」



< 135 / 343 >

この作品をシェア

pagetop