恋はしょうがない。〜職員室の新婚生活〜
平沢は依然として、古庄から適当にあしらわれているにもかかわらず、その魅力を最大限に駆使し、手を替え品を替え猛然と古庄にアタックし続けていた。
古庄と一緒に修学旅行に行けることになって、小躍りして喜ぶ平沢が目に見えるようだ。
真琴は複雑な心境になるのは否めなかったが、自分を助けてくれるために平沢は同行するのだから、いたしかたなかった。
平沢の案に、古庄はもう何も口を出さず、しぶしぶ了承したようだったが、真琴のことに関しては腹の中に一物が残り、釈然としなかった。
古庄にとっては、生徒が真琴を必要としていることや、それを受けて真琴が感じている責任などよりも、真琴が安静にして無理をしないでいてくれることの方が大事なことだった。
一方の真琴の方も、とりあえず修学旅行には同行できることになり、ホッと胸をなで下ろしたけれども、古庄に対してモヤモヤとした説明のつかない負の感情を抱いてしまっていた。
旅行の打ち合わせに起因した“夫婦げんか”は後を引き、二人の間にいつまでも言いようのない気まずさを漂わせた。