恋はしょうがない。〜職員室の新婚生活〜
真琴はようやく気持ちを落ち着けると、涙を拭い顔を上げた。
「……古庄先生が言っていることは、もっともだと思います。でも、私は私のクラスの生徒達と修学旅行に行きたいんです。春に担任になった時から、私にはクラスの生徒達に対して責任があります。妊娠したからって、その責任を投げ出して、他の人に任せることなんてできません…。皆さんのご迷惑になってしまいますが、私を修学旅行に同行させて下さい……」
真琴のこの心からの懇願に、古庄はもう何も言えなくなった。
真琴をいじめて、泣かしてしまうことは本意ではない。
そして、考え込んでいた学年主任が提案する。
「担任以外で同行する教員を一人、誰か女性に変更したらいいんじゃないか?」
すると、他の教員達からもそれに賛同する意見が相次ぐ。
「…そうですね。そうするのが一番いいと思います。賀川先生の負担も減るし」
「そうだよ。どうして初めからそうしてなかったんだ?」
そんな風に言われて、案を作った戸部は肩をすくめて小さくなった。
しかし、小さい子を抱える母親や高齢な教員を除外していくと、同行できそうな女性の教員は、平沢くらいしかいない。