恋はしょうがない。〜職員室の新婚生活〜

抱いてほしい…




週明け、やはり想定していた通り、佳音は登校して来なかった。

朝礼の直後に、古庄は電話をしてみようかと思ったが、あの日駆けつけなかった後ろめたさもあり、結局電話はしなかった。


それに、佳音に電話をしても、多分状況は好転しない。
佳音に対すると、彼女を傷つけないように、期待をもたせるようなことしか言えなくなる。

こんな時、古庄の優しさがアダとなってしまっていた。


どう対応するべきか、あれからずっと考えているが、この問題を抜本的に解決できる方法が思い浮かぶことはなかった。



「古庄くん…。ちょっと…」


授業のない空き時間、肩を叩かれ振り向くと、そこには石井がいた。


土曜日の夜、詳しい説明はしないのに、石井は古庄の状況をすぐに察して、代わりに佳音の家に行くことを快く請けてくれた。

日曜日の朝になって、佳音が落ち着いたようなので帰った旨を、電話で伝えてもらっていたが、詳しいことは月曜日に学校で…ということになっていた。


石井は、佳音が1年生の時に彼女の担任をしていたし、学年部の「教育相談」の担当もしていたので、とっさに最適の人物を選んだと、古庄は我ながらに思っていたところだった。



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